おもうに、

昨日はどうしても欲しい本があったので西九条まで行った。その本は緑の歌。という本で、台湾の人が描いた漫画だ。その人の日記のような不思議な毎日を綴った物語。作者の人ははっぴいえんどが好きで日本に来た時、真っ先に風街ろまんを手に取った。そのレコード屋でかかってた音楽、それがはっぴいえんどのメンバー、細野晴臣のアルバムHOSONO HOUSEだと知らずに好きになったらしい。想像上の物語は少し歪だけど、たまにとてもリアリティがある。そんな本を近くの公園で読んでいたら今日バイトを代わってほしいと電話が来た。暇だしと思ってだらだら家路に帰ろうと思った。そのあと色々としてたら定期を落としたことに気がついてまた駅に戻って結局急いでバイトへ向かった。知らない土地へ行ったと思ったらとんだ災難だ!と思った。久しぶりに日曜日のバイトで、なんせめちゃくちゃに暇だからバイトの人と喋りこんでいた。その人はもう就職が決まった理系の人で、大学へ行っては研究所にこもっているらしい。ネズミを沢山使って実験をしていると言っていた。iPS細胞も実は簡単に作れると教えてくれた。私たちが生き延びてゆくために、たくさんのネズミが犠牲になっているのかと思うと人間はどうしようもない悪あがきを続けてしまうものだなと思う。バイトを代わったらバウムクーヘンを貰えたし、定期は直ぐに手元に戻ってきたし、私は尾崎豊を聴いている。今日もお母さんは弟の所へ泊まっているわけだけど、私は会いたくない人には会わない方がいいと思い続けてる。歌に思い出をのせるのは本当に良くない。記憶の中ではいつまでも新しい、今どうなったかは分からないし。